ownCloudとは…?
ownCloudはオープンソースで開発されているオンラインストレージです。
主なオンラインストレージにはOneDriveや、Google Drive、Dropboxなど、さまざまなものがありますが、このownCloudも同様に、クライアントとサーバ上でファイルを同期し、複数のクライアントでファイルを共有することができます。
ownCloudのの特徴して、Windows、macOS、Android、iOSなど、複数のプラットフォームに対応していること、プラグイン方式で機能の追加ができることなどが挙げられます。
また、自宅サーバに構築するため、容量による制限や追加料金は発生しません。
今回導入するのは無償で使えるものですが、Enterprise版という有償のサービスもあり、そちらにしか用意されていない機能もあります。このEnterprise版の機能もオープンソースで提供しようという、NextCloudというプロジェクトもあったりするので、興味がある方は調べてみてください。
データベースの作成
ownCloudで使用するデータベースを作成します。
MariaSQLへログイン
MariaSQLインストール後に設定したrootパスワードを入力し、MariaSQLにログインします。
[root@rl8 ~]# mysql -u root -p
Enter password:MariaSQLのrootパスワード
Welcome to the MariaDB monitor. Commands end with ; or \g. Your MariaDB connection id is 772064 Server version: 10.3.35-MariaDB MariaDB Server Copyright (c) 2000, 2018, Oracle, MariaDB Corporation Ab and others. Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.
ownCloudのデータベースを作成
ownCloudで使うデータベース(owncloud)を作成します。
MariaDB [(none)]> create database owncloud;
Query OK, 1 row affected (0.048 sec)
データベースのユーザを作成
ownCloudで使うのユーザ(ownCloud)を作成します。ここでのユーザはMariaSQL内でのユーザで、CentOSのユーザではありません。
パスワードは自由に決めることができます。
MariaDB [(none)]> grant all privileges on owncloud.* to owncloud@localhost identified by 'owncloudユーザのパスワード';
Query OK, 0 rows affected (0.157 sec)
MariaDB [(none)]> exit
Bye
ownCloudのインストール
RHEL8用にリポジトリがあるので、今回はこちらを利用します。
[root@rl8 ~]# wget https://download.opensuse.org/repositories/isv:ownCloud:server:10/RHEL_8/isv:ownCloud:server:10.repo -O /etc/yum.repos.d/isv:ownCloud:server:10.repo
--2023-03-09 15:19:48-- https://download.opensuse.org/repositories/isv:/ownCloud:/server:/10/RHEL_8/isv:ownCloud:server:10.repo download.opensuse.org:443 への接続を再利用します。 HTTP による接続要求を送信しました、応答を待っています... 200 OK 長さ: 285 [application/x-download] `/etc/yum.repos.d/isv:ownCloud:server:10.repo' に保存中 /etc/yum.repos.d/is 100%[===================>] 285 --.-KB/s 時間 0s 2023-03-09 15:19:48 (1.89 MB/s) - `/etc/yum.repos.d/isv:ownCloud:server:10.repo' へ保存完了 [285/285]
ownCloudのインストール
ownCloudを動かすのに必要なphpモジュールも合わせてインストールします。
[root@rl8 ~]# dnf -y install owncloud-complete-files php-pecl-zip php-xml php-libxml php-intl php-gd
インストール済み:
owncloud-complete-files-10.11.0-7.1.noarch
php-intl-7.4.30-1.module+el8.7.0+1067+0a7071cc.x86_64
php-gd-7.4.30-1.module+el8.7.0+1067+0a7071cc.x86_64
完了しました!
PHPの設定
標準では、アップロードできるファイルの容量が2MB程度になっています。もっと大きな容量のものをアップロードしたいので、設定を変更したいと思います。
容量はサーバ環境やお好みで設定してください。
[root@rl8 ~]# vi /etc/php.ini
memory_limit = 128M
↓
memory_limit = 256M
post_max_size = 8M
↓
post_max_size = 5G
upload_max_filesize = 2M
↓
upload_max_filesize = 5G
Apache、PHPを再起動しておきます。
[root@rl8 ~]# systemctl restart php-fpm
[root@rl8 ~]# systemctl restart httpd
ownCloudの設定
ここから先はブラウザでの操作になります。
サーバ側の設定
まずはサーバ側の設定を行いましょう。
ここから先はブラウザでの操作になります。
ダウンロードしたクライアントは、デフォルトのままインストールでOKです。
特に難しくないので、インストール方法は割愛し、完了したものとして話を進めます。
うまくいかない…?
サーバ側の設定時、エラーが出ることがあります。
いくつかご紹介をします。
httpではなく、httpsで接続した時に出ます。 これは自己署名の証明書を利用している場合に表示されます。 Let's Encryptで発行した証明書を使えば回避できます。 |
|
必要なphpモジュールがインストールされていません。 表示されているモジュールをインストールしてください。 |
参考にしたサイト様
今回新しく登場したコマンド
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