自分だけのオンラインストレージを作ろう!
ここでは、ownCloudのインストール手順を掲載しています。
Webサーバの構築、データベースの構築を済ませている必要があります。
※CentOS 7のサポートは2024年6月をもって終了していますが、旧コンテンツとしてこちらのページは残しておきます。
ownCloudとは…?
ownCloudはオープンソースで開発されているオンラインストレージです。
主なオンラインストレージにはOneDriveや、Google Drive、Dropboxなど、さまざまなものがありますが、このownCloudも同様に、クライアントとサーバ上でファイルを同期し、複数のクライアントでファイルを共有することができます。
ownCloudのの特徴して、Windows、macOS、Android、iOSなど、複数のプラットフォームに対応していること、プラグイン方式で機能の追加ができることなどが挙げられます。
また、自宅サーバに構築するため、容量による制限や追加料金は発生しません。
今回導入するのは無償で使えるものですが、Enterprise版という有償のサービスもあり、そちらにしか用意されていない機能もあります。このEnterprise版の機能もオープンソースで提供しようという、NextCloudというプロジェクトもあったりするので、興味がある方は調べてみてください。
データベースの作成
ownCloudで使用するデータベースを作成します。
MariaSQLへログイン
MariaSQLインストール後に設定したrootパスワードを入力し、MariaSQLにログインします。
[root@co7 ~]# mysql -u root -p
Enter password:MariaSQLのrootパスワード
elcome to the MariaDB monitor. Commands end with ; or \g. Your MariaDB connection id is 10 Server version: 5.5.64-MariaDB MariaDB Server Copyright (c) 2000, 2018, Oracle, MariaDB Corporation Ab and others. Type 'help;' or '\h' for help. Type '\c' to clear the current input statement.
ownCloudのデータベースを作成
ownCloudで使うデータベース(owncloud)を作成します。
MariaDB [(none)]> create database owncloud;
Query OK, 1 row affected (0.00 sec)
データベースのユーザを作成
ownCloudで使うのユーザ(ownCloud)を作成します。ここでのユーザはMariaSQL内でのユーザで、CentOSのユーザではありません。
パスワードは自由に決めることができます。
MariaDB [(none)]> grant all privileges on owncloud.* to owncloud@localhost identified by 'owncloudユーザのパスワード';
Query OK, 0 rows affected (0.02 sec)
MariaDB [(none)]> exit
Bye
ownCloudのインストール
CentOS 7用にリポジトリがあるので、今回はこちらを利用します。
また、このリポジトリでインストールされるownCloud 10 では、PHP5.6以上が必要となります。PHP7.4の導入を参考に、PHPのバージョンをあらかじめ上げておいてください。
[root@co7 ~]# php -v
PHP 7.4.33 (cli) (built: Feb 14 2023 09:31:03) ( NTS ) ←PHP 5.6以上必須 Copyright (c) The PHP Group Zend Engine v3.4.0, Copyright (c) Zend Technologies
[root@co7 ~]# wget https://download.opensuse.org/repositories/isv:/ownCloud:/server:/10/RHEL_7/isv:ownCloud:server:10.repo -P /etc/yum.repos.d/
--2024-07-07 23:02:50-- https://download.opensuse.org/repositories/isv:/ownCloud:/server:/10/RHEL_7/isv:ownCloud:server:10.repo download.opensuse.org (download.opensuse.org) をDNSに問いあわせています... 195.135.223.226, 2a07:de40:b250:131:10:151:131:30 download.opensuse.org (download.opensuse.org)|195.135.223.226|:443 に接続しています... 接続しました。 HTTP による接続要求を送信しました、応答を待っています... 200 OK 長さ: 285 [application/x-download] `/etc/yum.repos.d/isv:ownCloud:server:10.repo' に保存中 100%[======================================>] 285 --.-K/s 時間 0s 2024-07-07 23:02:56 (5.34 MB/s) - `/etc/yum.repos.d/isv:ownCloud:server:10.repo' へ保存完了 [285/285]
ownCloudを動かすのに必要なphpモジュールも合わせてインストールします。
remi-php74の数字は、ご自身の環境に合わせて変更してください。
[root@co7 ~]# yum -y --enablerepo=epel,remi-php74 install owncloud-complete-files php-pecl-zip php-xml php-libxml php-intl php-gd
インストール:
php-gd.x86_64 0:7.4.33-15.el7.remi
php-intl.x86_64 0:7.4.33-15.el7.remi
php-pecl-zip.x86_64 0:1.22.3-1.el7.remi.7.4
php-xml.x86_64 0:7.4.33-15.el7.remi
依存性関連をインストールしました:
dejavu-fonts-common.noarch 0:2.33-6.el7
dejavu-sans-fonts.noarch 0:2.33-6.el7
fontconfig.x86_64 0:2.13.0-4.3.el7
fontpackages-filesystem.noarch 0:1.44-8.el7
fribidi.x86_64 0:1.0.2-1.el7_7.1
gd3php.x86_64 0:2.3.3-7.el7.remi
graphite2.x86_64 0:1.3.10-1.el7_3
harfbuzz.x86_64 0:1.7.5-2.el7
jbigkit-libs.x86_64 0:2.0-11.el7
libX11.x86_64 0:1.6.7-5.el7_9
libX11-common.noarch 0:1.6.7-5.el7_9
libXau.x86_64 0:1.0.8-2.1.el7
libXpm.x86_64 0:3.5.12-2.el7_9
libicu73.x86_64 0:73.2-1.el7.remi
libjpeg-turbo.x86_64 0:1.2.90-8.el7
libraqm.x86_64 0:0.7.0-4.el7
libtiff.x86_64 0:4.0.3-35.el7
libwebp7.x86_64 0:1.0.3-2.el7.remi
libxcb.x86_64 0:1.13-1.el7
libxslt.x86_64 0:1.1.28-6.el7
libzip5.x86_64 0:1.10.1-1.el7.remi
libzstd.x86_64 0:1.5.5-1.el7
完了しました!
PHPの設定
標準では、アップロードできるファイルの容量が2MB程度になっています。もっと大きな容量のものをアップロードしたいので、設定を変更したいと思います。
[root@co7 ~]# vi /etc/php.ini
memory_limit = 128M
↓
memory_limit = 256M
post_max_size = 8M
↓
post_max_size = 5G
upload_max_filesize = 2M
↓
upload_max_filesize = 5G
Apacheを再起動しておきます。
[root@co7 ~]# systemctl restart httpd
ownCloudの設定
ここから先はブラウザでの操作になります。
サーバ側の設定
まずはサーバ側の設定を行いましょう。
ここから先はブラウザでの操作になります。
ダウンロードしたクライアントは、デフォルトのままインストールでOKです。
特に難しくないので、インストール方法は割愛し、完了したものとして話を進めます。
うまくいかない…?
サーバ側の設定時、エラーが出ることがあります。
いくつかご紹介をします。
httpではなく、httpsで接続した時に出ます。 これは自己署名の証明書を利用している場合に表示されます。 Let's Encryptで発行した証明書を使えば回避できます。 |
|
必要なphpモジュールがインストールされていません。 表示されているモジュールをインストールしてください。 |
参考にしたサイト様
今回新しく登場したコマンド
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