【Proxmox】ファイルサーバを作り直した話【Debian】

*´ω`)ノ こんにちは!コロです 。
先日構築したファイルサーバですが、Raid5で構築したものの、もう少し速くならんかな〜と思い色々見ていると、ZFSでRaidZを構築した方が色々な面で良い!という話をチラホラ見かけました。
恥ずかしながら、「ZFS?」「RaidZ??」という状態だったので、自分なりに調べ、最終的にファイルサーバを再構築してみました。

ZFSとは?

ZFSはUNIX OSであるSolarisに搭載されたファイルシステムで、現在はOracleが権利を持っているようです。
ただ、オープンソース化されている部分もあり、一部のLinuxにも実装されている模様。
なかなかに歴史のあるファイルシステムですね。

複数のディスクを「Pool」という形でまとめて管理する(LinuxのLVMに似てますね)ことができ、Raid0〜6と同等の機能を持たせることができます。
更にスナップショット機能(Windowsのシャドウコピーっぽい)も持っており、スナップショットを取った時点までファイルを遡ることができるとかできないとか。

また、書き込み時にデータベースのように1つのデータに対し、書き込みが終わらない限り次の処理に移行しない設定が可能。
これにより、データ書き込みに失敗して、ファイルが壊れるといった心配が減りますが、その分速度が若干遅くなるみたいです。

あと、メモリ消費が非常に多いファイルシステムのようで、ZFSを使えるOSは大抵「8GB以上」のメモリを推奨しています。

今回選んだOSは?

仕事でWindows Serverを扱うことが多く、たいていの場合、以下のような機能を持たせることになります。
・仮想ホスト(Hyper-V)
・Active Direcroty(ドメイン)
・ファイルサーバ

で、上記をLinuxで構築するとしたらどんなOSが良いかな?と考えたときに、「Proxmox」が挙がりました。

Proxmoxとは?

ProxmoxはDebian/GNU Linuxをベースに作られている、仮想化プラットフォームです。
前述のHyper-VやVMware ESXiのように、仮想マシンを構築が可能な特別なUIを持っています。
※今のLinuxには仮想ホスト機能(KVM)が組み込まれていますが、通常、管理用のWeb UIまでは用意されていません

ESXiとは違い、Debianが動くハードであれば基本的に動作すること、ESXiだと有償版でないと使えない機能がProxmoxでは標準で使えることなどから、近年利用者が増えているようです。

以前構築を試した時期がありましたが、結局慣れているという理由で現在もESXiを使っています。
ただ、今回色々いじくったので、今後は全部Proxmoxに統一しても良いかな?なんて思っています。
Cephとか組んでみたいし!

使ってみての感想

以前構築した際と同じく、SambaでADを構築し、ファイルサーバも兼ねるようにしてみました。
ディスクはHDD4本をRAID-Zで構築し、意味があるかは分かりませんが、DOM-SSD(8GB)をキャッシュに割り当てました。

UbuntuはDebianからの派生なので、基本的にはUbuntuで構築したときとあまり変わらない感覚で構築できましたが、Proxmox独特のコマンドなどもあり、その辺は勉強し切れなかったので諦めました。

特にファイアウォールはProxmox標準の「pve-firewall」を使用せず、「ufw」をインストールして使用するようにしています。
なので、ファイアウォールについてはWeb UIからは設定ができない状態です。
…まぁ、こういうのってGUIからの設定は一部しかできず、細かい設定はCLIからってのが基本なんで、別に困らないんですけどね。

・標準のファイアウォールを停止するコマンド
# pve-firewall stop
# systemctl disable pve-firewall
# systemctl mask pve-firewall

メモリ消費は以下の通り。

8GBのメモリで仮想マシンを立てようとはなかなか思わないと思いますが、ZFSを使用しながら仮想マシンの構築を行うには、最低でも16GB程度はメモリを載せたいですね。

ちなみに、ファイルの転送速度はどうなったかというと…

上記はWi-Fi経由でデータを送った場合の転送速度ですが、以前とまったく変わりませんでした(;´ 3`)=3

せめて50MB/s、欲を言えば100MB/sくらい出てくれると、待ち時間がだいぶ減るのにな〜と思いつつ…。
もしかしたら、ZFSやSambaの細かなチューニングで改善するかも知れない?と期待もしつつ…。
多分、OSやファイルシステムを変えた程度では改善できず、ハード的にこれ以上を望むのは無理なんでしょうね。

今後ESXiをProxmoxに移行することも視野に、もう少しいじくってみたいと思います。

ちなみに、Sambaで構築したADには、Windows 11(22H2)を登録(ドメイン参加)できないみたいです。
アカウント情報を正しく入力しても「ユーザー名かパスワードが正しくありません」と表示されてしまいます。
バグなのか仕様なのか分かりませんが、Windows 10では参加できたので、サーバ側の設定は問題ないと思うんですけどね…。
この辺も今後の課題です。

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